ニコンZfを導入して、半年が経ちました。
半年経って思うことは、ニコンZfはバランスのとれた名機だということ。
購入当初にレビュー記事を書いていますが、その印象は変わりません。
クラシカルなデザインながら、メインカメラとして十分に通用するスペック。
1台目のカメラとしても、撮影体験を楽しむカメラとしても、十二分に満足できるカメラになっています。
ニコンZfは、見た目だけじゃない。中身も優秀なんです。
導入から半年経った今、改めてニコンZfのレビューをしていきます。
- ソニーα9 子供のイベント、動体撮影
- ニコンZf 日常使い、旅行
ニコンZfとZfcの違いを知りたい方は、こちら。
ニコンZfの他のレビューを見たい方は、こちら。
ニコンZfcのレビューを見たい方は、こちら。
ニコン公式で、キャッシュバックキャンペーンを実施。
期間中に対象商品を新品で購入し、所定の手続きを完了させるとキャッシュバックがあります。
対象商品購入期間|2024年10月25日(金)〜1月14日(火)
応募締め切り|2025年2月14日(金)当日消印有効
キャッシュバック金額 | 対象カメラ&レンズキット |
---|---|
10,000円 | Z5ボディー Z5 24-50レンズキット Z5 24-200レンズキット |
20,000円 | Zfボディー Zf 40mm f/2(SE)レンズキット |
30,000円 | Z8ボディー Z6IIボディー Z6II 24-70レンズキット |
40,000円 | Z6III Z6III 24-120レンズキット |
50,000円 | D850ボディー D780ボディー |
キャッシュバック金額 | 対象レンズ |
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5,000円 | NIKKOR Z 28mm f/2.8 * NIKKOR Z 40mm f/2 * *SE版ではなく無印版が対象 |
7,000円 | NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR NIKKOR Z 26mm f/2.8 NIKKOR Z 50mm f/1.8 S NIKKOR Z MC 50mm f/2.8 |
10,000円 | NIKKOR Z 14-30mm f/4 S NIKKOR Z 17-28mm f/2.8 NIKKOR Z 28-75mm f/2.8 NIKKOR Z 70-180mm f/2.8 NIKKOR Z 20mm f/1.8 S NIKKOR Z 24mm f/1.8 S NIKKOR Z 35mm f/1.8 S NIKKOR Z 85mm f/1.8 S NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S |
20,000円 | NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR NIKKOR Z 50mm f/1.2 S |
30,000円 | NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S |
70,000円 | NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S |
詳しく知りたい方は、ニコン公式ホームページのキャンペーンページをご確認ください。
ニコンZfとは
ニコンZfは2023年10月23日に、ニコンから発売されたフルサイズミラーレスカメラ。
特出すべきは、そのデザイン。
ニコンのフイルムカメラ「FM2」にインスパイアされたヘリテージデザインを採用。
デザインだけでなく、ダイヤルを真鍮製にするなど、質感にもこだわったカメラとなっています。
クラシカルな外観を持つミラーレスカメラは、オリンパス(OMシステム)や富士フイルムが既に販売していますが、フルサイズミラーレスカメラとしては、世界初。
その見た目とは裏腹に、ニコンのフラッグシップ機(最上位機種)Z9、Z8に次ぐ性能を持ち、どんな被写体にもオールラウンドに対応可能。
ニコンZfは見た目はクラシカルですが、機能は本格派のカメラです。
作例
まずは、作例を見ていきましょう。
茶臼岳を登山中に撮影。
山の緑の深みが、見事に表現されています。
F8まで絞っている事もあり、四隅までキッチリ解像。
岩の質感表現も、お見事です。
28mm絞り開放での作例。
手すり部分の滑らかなボケ味。美しい。
日中での撮影ですが、被写体が硬くなりすぎなる事なく表現されています。
ホテルロビーでの撮影。
奥は暗いながらも、しっかりとグラデーションを感じる事ができます。
シックな表現もZfの得意とする所です。
このレンズは安価ながら、ボケが美しいですね。
後ボケ、前ボケ共に自然です。
この優しい感じの写り。素敵ですよね。
前ボケも後ボケも、極めてナチュラル。
Zfの階調表現とも、非常にマッチしています。
暗い場所だけでなく、明るい場所での表現も得意です。
ハイライト部分にもしっかり階調が残っており、ダイナミックレンジの広さが伺えます。
ハイキーな表現もお手のものです。
やはり、Zfにはシックな表現が似合いますね。
F8まで絞ると四隅まできっちり解像します。
シャープになりすぎず、繊細な描写。
センサーとの相性が良いのでしょう。
絞り開放でも中央は、しっかりと解像します。
周辺減光がありますが、中央への視線誘導に使えるので、私は気になりません。
本当にボケが美しいですね。
ニコンがZfのキットレンズに、NIKKOR Z 40mm f/2(SE)を選んだ理由がよく分かります。
ニコンZfは、このレンズとセットで完成すると言っても過言ではありません。
オムライスの立体感。
目の前にあるようなリアリティを感じ取れます。
高感度ISO7200の作例。
ノイズを全く感じさせない画質。素晴らしい。
色もしっかり残っているので、暗い所でも積極的に使っていけます。
スペック比較
簡単にスペックを見ていきましょう。
各社のスタンダードカメラと比較しています。
スペック
ニコンZfのスペックは、各社フルサイズのスタンダードタイプのカメラと同等。
そのため、スペックを重視する人でも、メイン機として十分に耐える仕様になっています。
ニコン Zf | キヤノン EOS R6 mark2 | ソニー α7CII | パナソニック LUMIX S5II | |
---|---|---|---|---|
センサーサイズ | フルサイズ | フルサイズ | フルサイズ | フルサイズ |
有効画素数 | 約2450万画素 | 約2420万画素 | 約3300万画素 | 約2420万画素 |
モニター | 約210万ドット | 約162万ドット | 約104万ドット | 約184万ドット |
モニタータイプ | バリアングル | バリアングル | バリアングル | バリアングル |
ファインダー EVF | 約369万ドット 0.8倍 | 約369万ドット0.76倍 | 0.7倍 | 約236万ドット0.78倍 | 約368万ドット
メカシャッター | 1/8000秒 | 1/8000秒 | 1/4000秒 | 1/8000秒 |
手ぶれ補正 | 8段 | 8段 | 7段 | (Dual I.S.2:6.5段) | 5段
スロット | ダブルスロット | ダブルスロット | シングルスロット | ダブルスロット |
ボディサイズ | 約144×103×49mm | 約138×98×88mm | 約124x 71x 63mm | 約134×102mm×90mm |
質量 (バッテリーSD含) | 約710g | 約670g | 約514g | 約740g |
価格 | 約27万円 | 約36万円 | 約26万円 | 約25万円 |
比較記事を読みたい方は、こちら。
ニコンZfの良かった点(メリット)
ニコンZfを半年使用して、良かった点(メリット)を改めて紹介していきます。
- デザインと質感
- 繊細な描写
- 優れたオートフォーカス|被写体認識が便利
- 写真・動画の切替スイッチ(レバー)
- バリアングル液晶
- リッチな撮影体験
①デザインと質感
半年経っても、変わらず魅力的なデザイン。
厚塗りの半艶塗装、真鍮製のダイヤルなど質感も素晴らしく、触れるたびに高い満足感を得ることができます。
Zfcと比較されがちですが、質感に関してはZfが一枚上手。
特に塗装に関しては、Zfの方が厚く塗られていて、高級感があります。
ニコン公式サービスの利用により、ボディの張り革のカラーを、自由に変更できるのも素敵ですよね(有料サービス)。
自分の好みの色にチェンジすることで、愛着が湧きます。
私はインディゴブルーにチェンジしました!
②繊細な描写
ニコンZfの描写は繊細。
これは、レンズによる所も大きいですが、線の細い写りをします。
高級レンズを使えば、繊細な描写も納得でしょう。
しかし、私が主に使用しているレンズは以下の2本。
- NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
- NIKKOR Z 40mm f/2(SE)
両方とも、3万円台で購入できるレンズ。
フルサイズ対応のレンズとしては、極めて安価。
目が覚めるようにシャープなレンズではありません。
しかし、その「 繊細な描写 + 美しいボケ味 」がニコンZfの世界観に絶妙にマッチ。
デザイン的にも、ベストバランスな2本です。
この2本は、Zfと一緒に持っておきたいレンズです。
3万円台で買えるのも魅力ですよね!
③優れたオートフォーカス|被写体認識が便利
ニコンZfは被写体認識を搭載しています。
コレが、とにかく便利。
後ろを向いていても、人物を認識します。
被写体認識(人物認識)を搭載していないカメラは、人が後ろを向くと無力。
ピントが意図しない所に合ってしまう場合もあります。
その点、ニコンZfの場合は大丈夫。
ピントはカメラ任せにして、後はシャッターを押すだけです。
私のメインカメラα9よりも優れているポイントです。特に子供を撮るときに重宝する機能。
ただし、オートフォーカスの速度や精度はα9の方が一枚上手だよ!
④写真・動画の切替スイッチ(レバー)
ニコンZfは、シャッタースピードダイヤルの下に、写真・動画の切替スイッチ(レバー)を搭載。
独立した切替スイッチを設けることで、瞬時に「写真⇔動画」の切替が可能です。
コレが非常に便利。
写真と動画をカメラ1台で撮る人は、バカにできないメリットです。
ちなみに、この切替スイッチ(レバー)で白黒写真モードにも切替可能。B&Wの位置に合わせる事で、白黒になるよ!
⑤バリアングル液晶
ニコンZfはバリアングル液晶を搭載。
可動域が広いため、ローアングルやハイアングルで活躍します。
液晶を手前に向けることもできるので、自撮りでも活躍。
バリアングル液晶は、縦位置での撮影にも対応できるので、重宝しています。
チルト液晶の方がスチル(写真)向きと言われますが、縦位置でのローアングル撮影などには無力。バリアングルであれば、縦位置でも安心。
ただし、モニターの展開に2アクション必要な事が難点です。
⑥リッチな撮影体験
デザイン面での満足度が高いZfですが、そのデザインがバリアングル液晶を裏返すことで、完成の域に達します。
バリアングル液晶を裏返せば、まるでフイルムカメラの様。
世の中には、背面モニターがないライカM10-Dや、常時モニターが格納(非常時に展開)の富士フイルムX-PRO3など個性の光るカメラもあります。
しかし、個性的が強すぎて、普通に使う分には不便。
Zfであれば、通常は普通のモニターとして使用し、撮影体験を楽しみたい時には、バリアングル液晶を裏返して、フイルムカメラ感を楽しむ、といった使い方も思いのまま。
現代風に使うか、撮影体験を楽しむか。
選択権はこちら側にあります。
ニコンZfの貼革交換は、バリアングル液晶の裏側にも対応している事が素晴らしい。
Zfcはバリアングル液晶の裏側は張替え不可なんだよねー
ニコンZfの気になるポイント(デメリット)
満足度の高いニコンZfですが、当然 気になるポイント(デメリット)もあります。
- ニコンZfに似合うレンズが少ない
- 少し重い
- micro SDカードが取り出しにくい
ニコンZfに似合うレンズが少ない
ニコンZfに似合うレンズが、ほとんどない。
コレが、最大のデメリットではないでしょうか。
ニコン純正レンズでは、以下の3本以外は外観のマッチングがイマイチ。
- NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)
- NIKKOR Z 40mm f/2(SE)
- NIKKOR Z 26mm f/2.8
ニコンさん、早くニコンZfに似合うレンズの拡充をお願いします。
コシナのマニュアルフォーカスレンズを購入するのも一興。
私は、NOKTON 50mm F1 Asphericalが欲しいな!
少し重い
ニコンZfを半年使用した今でも、少し重いと感じます。
Zfが他社のカメラと比較して、特別重たい訳ではなく、
「見た目から想像するよりも、重い」
と言った方が正しいかもしれません。
この塊感は、高級感の演出に一役買っていますが、もう少し軽かったらと思ってしまいます。
そんな時の為に、Zfcがあるんですよ。
micro SD が取り出しにくい
ニコンZfは、SDカードとmicro SDカードのダブルスロットを搭載。
SDカードは、なんの問題もなく取り出せます。
しかし、micro SDカードを取り出すためには、一度バッテリーを外す必要があります。
たった一手間ですが、コレが、意外と面倒。
シングルスロットよりは、安心なので活用していますが、もう少し取り出しやすいと良かった。
ニコン公式でも「microSDカードを取り出す場合は、バッテリーを先に取り出すことをおすすめします。」と記載があります。
一緒に購入すると便利なもの
ニコンZfと、一緒に購入すると便利なものを紹介しておきます。
SDカードとUSB-Cの充電器は必須。
持っていない人は、要チェックです。
SDカード
ニコンZfには、SDカードが付属していません。
写真を記録するために、SDカードを買いましょう。
ニコンZfの記録メディアスロットは2つ。
SDカードとmicro SDスロットです。
SDカード|UHS-II
ニコンZfはUHS-IIのSDカードに対応しています。
UHS-IIは、普通のSDカードと比較して、書き込み速度、読み込み速度が高速です。
連写をする人は、SDカードも高速なUHS-IIタイプを選択しましょう。
連写しない人は、UHS-Iタイプでも十分です。
オススメのSDカードを紹介しておきます。
容量は、写真を撮るだけなら64GBもあれば十分でしょう。
参考|64GBでは、JPEGだけで約2700枚、RAW+JPEGで約1400枚ほど記録できます(画質設定は最高)。
毎月のAmazonセールで安くなる事が多いため、セールの時に購入するとお得です。
Nextorage | ProGrade Digital | |
---|---|---|
SDカードタイプ | UHS-II | UHS-II |
商品名 | NX-F2PRO64G | COBALT |
速度 | 読込:300MB/s 書込:299MB/s | 読込:300MB/s 書込:250MB/s |
容量 | 64GB | 64GB |
価格 | 8,480円 | 11,600円 |
Nextorage | ProGrade Digital | |
---|---|---|
SDカードタイプ | UHS-II | UHS-II |
商品名 | NX-F2SE128G | GOLD |
速度 | 読込:280MB/s 書込:100MB/s | 読込:250MB/s 書込:100MB/s |
容量 | 128GB | 128GB |
価格 | 5,980円 | 8,300円 |
Nextorage | Nextorage | SanDisk | |
---|---|---|---|
SDカードタイプ | UHS-I | UHS-I | UHS-I |
商品名 | NF1A128 | NF1A256 | SDSDXXU-064G-GHJIN |
速度 | 読込:100MB/s 書込:80MB/s | 読込:100MB/s 書込:80MB/s | 読込:200MB/s (カメラでは最大読込104MB/s) 書込:90MB/s |
容量 | 128GB | 256GB | 64GB |
価格 | 1,990円 | 3,280円 | 2,425円 |
NextorageのSDカードが最もおすすめですが、最近は在庫切れであることが多いです。
そんな時は、SanDiskを選びましょう。
microSD
UHS-Iのみに対応。UHS-IIには非対応なので注意してください。
UHS-IIの物も使えますが、速度はUHS-I相当になります。
オススメのmicro SDカードを紹介しておきます。
こちらも毎月のAmazonセールで安くなるので、セールの時に購入するとお得です。
Nextorage | |
---|---|
SDカードタイプ | UHS-I |
商品名 | NM1A128/GHAE SYM |
速度 | 読込:100MB/s 書込:80MB/s |
容量 | 128GB |
価格 | 2,330円 |
USB-C充電器
ニコンZfには、バッテリーの充電器が付属していません。
充電するために、USB-C対応の充電器を買いましょう。
私は、こちらのBelkin製USB-C充電器を使用しています。
液晶保護ガラス、フィルム
液晶の保護に必要な、保護ガラス・保護フィルム。
私は、ORMY製の保護ガラスを使用しています。
ORMY製の保護ガラスは何度も購入していますが、今のところ不具合に遭遇したことはありません。
モニターサイズが同じZ6、Z7シリーズの物を使用しました。
Zfのモニターサイズにもぴったり。
ただし、F値表示用の小窓分の保護フィルムや保護ガラスは入っていません。
保護フィルムと同等の価格で、保護ガラスが買えるので、本製品はいつも気に入って使っています。
似合うレンズ
キットレンズは40mmの単焦点(NIKKOR Z 40mm f/2(SE))のみ。
別の焦点距離のレンズも買ってみましょう。
オススメはNIKKOR Z 28mm f/2.8(SE)。
NIKKOR Z 28mm f/2.8(SE)の特徴
- 中心付近はしっかり解像
- 程よい柔らかさを残した滑らかなボケ
- Zfとのデザインマッチングが最高
まとめ
半年経った今でも、ニコンZfは満足度の高いカメラです。
クラシカルな見た目に、本格性能。メインにもサブにもなれる、オールラウンダー。
私にとって手放せない1台になっています。
- デザインと質感
- 繊細な描写
- 優れたオートフォーカス|被写体認識が便利
- 写真・動画の切替スイッチ(レバー)
- バリアングル液晶
- リッチな撮影体験
- ニコンZfに似合うレンズが少ない
- 少し重い
- micro SDカードが取り出しにくい
発売当初こそ、供給不足で入手困難なカメラでしたが、最近では供給も安定してきました。
ニコンZfは、自信を持ってオススメできるカメラです。
良きカメラライフの相棒となってくれるでしょう。
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