中古コンデジの価格が全体的に高騰する中、カシオのコンデジは比較的手に入れやすい価格帯を維持しています。
その代表的な一台が、CASIO EXILIM EX-ZR700。
25-450mm相当の18倍高倍率ズームを搭載しながら、中古価格は1〜2万円前後と、リーズナブルな価格で購入することができます。
- 25-450mm相当の18倍ズーム
- ズーム全域で安定した写り
- 222gの軽量ボディ(バッテリーSD含)
- リーズナブルな価格(中古で1〜2万円程度)
- バッテリー持ちが良好
超高画質というわけではありませんが、ズーム全域で安定した写りが魅力です。
軽量で取り回しがよく、しっかりズームもできる。
私は通勤時の「常に持ち歩くカメラ」として使っています。
同等クラスのスペックを大手メーカーで探すと、いまでも3万円前後は必要。
EX-ZR700のコストパフォーマンスの良さが光ります。
CASIO EXILIM EX-ZR700の長期使用レビューを
よかった点、気になる点を交えながら作例とともにお届けします。
作例
EX-ZR700の作例を見ていきましょう。

どんな時でも撮影できる被写体の代表は、やはり青空。
夏らしい雲の質感を、しっかり表現してくれました。
ハイライトからシャドーまでトーンがよく、全体として安定感のある写り。
よくみると暗部にノイズがありますが、鑑賞サイズでは気にならない程度に抑えられています。

夕暮れのひまわりを、逆光気味に撮影した一枚です。
センサーサイズが小さいこともあり、ダイナミックレンジは決して広いとは言えません。
それでも、EX-ZR700は思った以上に粘ってくれました。
影になった部分に極端な破綻は見られず、シャドー部にもしっかりと階調が残っています。
ハイライト側には弱いものの、シャドー部はよく粘る印象です。

紅葉した銀杏をアップで撮影。
レバーひとつでここまで引き寄せられるのですから、EX-ZR700のズームレンジは本当に便利です。
描写そのものも安定している点も嬉しいポイントです。

少しズームして、80mm相当で撮影した一枚です。
レンガ調の建物と、壁面を這う植物を良い雰囲気に仕上げてくれました。
暗部にもしっかりと情報量が残っており、それが功を奏して立体感を感じる描写につながっています。
小さいセンサーながらも、「思った以上によく写る」印象です。

少しズームして、124mm相当で撮影した一枚です。
写真の中心だけでなく、周辺部まで安定した描写を見せてくれます。
手すりと一体になったパネルの質感表現もお見事です。

光の反射する金属の質感を、しっかりと表現してくれました。
焦点距離は最望遠となる、450mm相当。
高倍率ズームでは、どうしても望遠端で描写が甘くなりがちです。
とはいえ、EX-ZR700は大きな破綻を感じさせません。
望遠端でも描写が極端に落ちることはなく、全体として安定した印象。
気兼ねなくズームしていけるのも、EX-ZR700ならではの魅力です。
スペック比較
EX-ZR700のスペックを比較していきます。
比較対象は、同時期にカシオからラインナップされていた3機種をチョイスしました。
| 項目 | CASIO EXILIM EX-ZR400 | CASIO EXILIM EX-ZR700 | CASIO EXILIM EX-ZR1000 |
|---|---|---|---|
| センサーサイズ | 1/2.3型 CMOS | 1/2.3型 CMOS | 1/2.3型 CMOS |
| 有効画素数 | 約1610万画素 | 約1610万画素 | 約1610万画素 |
| レンズ(35mm換算) | 24–300mm相当 | 25–450mm相当 | 24–300mm相当 |
| 開放F値 | F3.0–5.9 | F3.5–5.9 | F3.0–5.9 |
| ズーム倍率(光学) | 12.5倍 | 18倍 | 12.5倍 |
| 内蔵フラッシュ | あり | あり | あり |
| 手ぶれ補正 | あり | あり | あり |
| 自撮り(液晶可動) | 180°チルト | ||
| タッチパネル | |||
| スマホ連携 | |||
| USB充電 | micro USB | micro USB | micro USB |
| RAW記録 | 対応 | 対応 | |
| 質量(電池・SD含む) | 約205g | 約222g | 約255g |
| サイズ(約) | 約105×59×29mm | 約107×62×31mm | 約108×59×37mm |
| 発売年 | 2013年 | 2013年 | 2012年 |
| 中古価格 | 1-2万円 | 1-2万円 | 2-3万円 |
ZR400とZR1000は共通のレンズを採用。
ZR700のみ450mm相当までズーム可能な18倍ズームを採用しています。
上位機種よりもズーム倍率が優れているのは、嬉しいポイントです。
なお液晶は固定式になっています。
自撮りが必要な方は、上位機種のZR1000を選択すると吉です。
外観
ZR700の外観を見ていきましょう。

ZR700の前面は非常にシンプル。
ボタン類は一切なく、向かって左上にズームレバーが見えるのみ。
カラーもモノトーンでまとまっており、ミニマルな印象です。

ZR700の背面。
ボタン類は右側に集中しており、右側だけで操作が完結できるようになっています。

ZR700の上面(軍幹部)。
左側にフラッシュ展開レバー、右側にモードダイヤルが配置されています。
高倍率ズームレンズ機でありながら、レンズ部の出っ張りが小さめ。
そのため、ポケットへの収納性は良好です。

ZR700の右側面には、micro USB端子を搭載。
古いカメラですが、USB充電に対応しているのは嬉しいポイントです。

ZR700のフラッシュを展開させた状態。
展開した状態でのルックスもシンプルで好感が持てます。
よかった点

EX-ZR700のよかった点は次の5つ。
①超便利な25-450mmの高倍率ズーム|光学18倍
EX-ZR700は、25-450mm相当の光学18倍ズームに対応。
正直なところ、「撮れないものはない」と言っていいほど、非常に広いズーム域を実現しています。
参考として、ミラーレスカメラ用の交換レンズの例を見てみましょう。
- 標準ズームレンズ:24-70mm
- 望遠ズームレンズ:70-200mm
- 超望遠ズームレンズ:100-400mm
こうして比べてみると、ZR700のズーム域がいかに広いかが分かります。
日常使いでは25-100mmあたりを中心に使い、いざという場面では一気に超望遠域までズームできる。
この“画角の自由”は、高倍率ズームならではの魅力です。
たとえば、急に猫が飛び出してきたとしても、
ズームレバーを操作するだけで、猫の表情が分かるほどのアップまで簡単に撮れてしまいます。
超望遠までカバーできるこのズーム域こそ、EX-ZR700最大のメリットです。
②ズーム全域で安定した画質
高倍率ズームレンズは、望遠側で画質が落ちることも珍しくありません。
しかしEX-ZR700は、広角側から望遠側まで安定した描写をみせてくれます。
周辺部の像の流れも少なく、ズーム全域で安定した写りに感じます。
目が覚めるようなシャープさがあるわけではありません。
とはいえ、どの焦点距離でも「そつなく写る」。
ズーム位置による写りへの影響が少ないため、とても扱いやすいカメラだと感じます。
③RAW保存に対応している
EX-ZR700は、普及価格帯のコンデジとしては珍しく、RAWファイルでの記録に対応しています。
RAWの保存形式は、アドビでお馴染みのDNGを採用。
対応しているソフトが多いのは大きな魅力です。
1/2.3インチセンサーとはいえ、JPEGと比べればデータの情報量は明らかに豊富。
RAW現像を行うことで、ZR700が持つ本来の描写力を、より引き出すことができます。
ゆゆねこRAW保存する場合は、広角側が34mmに制限されます。
25-33mmではRAW保存できない点に注意しましょう!
④USB充電に対応


EX-ZR700は、USB充電に対応しています。
対応規格はmicro USBですが、専用の充電器を持ち歩く必要がないのは大きなメリット。
モバイルバッテリーや汎用のUSBケーブルで充電できるため、外出先や旅行時でも扱いやすい一台です。
バッテリー関係の煩わしさが少ないのも、日常使いのカメラとしては意外と重要なポイントだと感じます。
⑤バッテリー持ちが良い
この頃のコンデジは、バッテリー容量が1,000mAh前後のものが一般的です。
しかしEX-ZR700は、約1,800mAhの大容量バッテリーを採用しています。
実際に使ってみると、その差は明確。
1日しっかり撮影しても、バッテリー切れになることはほとんどありません。
予備バッテリーは不要と言ってもよいほど、バッテリー持ちは優秀です。
感じ方には個人差もあると思いますが、私はバッテリー切れで困ったことは一度もありませんでした。
万が一に備えるなら、モバイルバッテリーを携帯し、USB充電で対応すれば十分でしょう。
気になる点


EX-ZR700の気になる点は、以下の3点。
①画質は標準的
コンデジだからといって、スマホより必ず高画質かと言われると、そうではありません。
EX-ZR700の画質は標準的。
どちらかというと、画質ではなく、画角の自由さで勝負するカメラです。
とはいえ、描写そのものは広角側から望遠側まで非常に安定しています。
過度な期待をしなければ、日常使いとしては十分に満足できる画質です。



普及価格帯の高倍率コンデジとしては、画質はかなり健闘している印象。周辺部の像の流れも少なく、ズーム全域で安定した描写が楽しめます。
②オートフォーカスは速くない
EX-ZR700のオートフォーカスは、正直なところ速いとは言えません。
動きのある被写体を追い続けるような撮影には、あまり向かない印象です。
とはいえ、発売年を考えればオートフォーカス速度は十分に及第点。
日常のスナップや風景撮影で困る場面は、ほとんどありません。
動体撮影を重視するのであれば、最新のカメラを選ぶべきでしょう。
一方で、静止した被写体を中心に撮るのであれば、大きな不満を感じることは少ないはずです。
③コントラストの低い被写体にピントが合いにくい
EX-ZR700は、コントラスト方式のオートフォーカスを採用しています。
そのため、コントラストの低い被写体はやや苦手です。
特に望遠側では、ピント合わせを諦めてしまうシーンが何度かありました。
低コントラストな被写体を多く撮る方は、少し注意が必要です。



雲などの低コントラストな被写体は苦手。困ったときは、少しズームアウトしてからピントを合わせると改善しますよ。
一緒に購入すると便利なもの
一緒に購入すると安心なアイテムを紹介します。
①SDカード|必須
RX100m7はUHS-IIには対応していないので、UHS-Iタイプを購入しましょう。
(UHS-IIのSDカードも使えますが、UHS-I相当の速度での動作になります)
オススメのSDカードを紹介しておきます。
容量は、写真を撮るだけなら64GBで十分です。
②ストラップ|安心
常に持ち歩くコンデジだからこそ、落下防止のストラップは命綱。
コンパクトなコンデジには、小さめのストラップがおすすめです。
私はフィンガーストラップを活用しています。
まとめ


25-450mm相当の18倍高倍率ズームを搭載しながら、中古価格は1〜2万円前後と非常に手に取りやすい一台。
気になる点もありますが、この価格を考えれば十分に納得できる内容だと感じました。
ズームの自由さを楽しみたい。
そんな方にぴったりの高倍率ズームコンデジです。










