特徴的なフォルムを持つRX0II(RX0m2)。
見た目はオモチャみたいですが、性能は本格派のカメラです。
私は、RX0IIを発売日に購入し、4年間(もうすぐ5年)使用してきました。
- 24mmの広角単焦点(ズームができない)
- 開放F値F4のパッとしないレンズ
- 手ぶれ補正なし
RX0IIの第一印象
こう聞くと、何がイイの?と思うでしょう。
分かります、その気持ち。
RX0IIは、分かる人には判る。魅力が詰まっています。
- 超コンパクト
- 小さいのに写りや機能は本格派
- 防塵・防水・耐衝撃性能に優れ、環境を選ばずに撮影可能。
- 可愛い外観が話題性を生む(撮る時も、撮られる時も話題になる)
上記項目に魅力を感じたなら、あなたにはRX0IIがオススメかもしれません。
RX0IIを4年間(もうすぐ5年)使用してきた私が、RX0IIの魅力についてレビューをしていきます。
- RX0IIの作例
- RX0IIのスペック、RX0との違い
- RX0IIの外観
- RX0IIの良かった点(メリット)、気になる点(デメリット)
- RX0IIがオススメな人
おすすめ防水カメラの記事は、こちら。
RX0IIの作例
まずはRX0IIの作例を見ていきましょう。
上空からの写真。
空から見る街の建物が、しっかりと解像している事が分かります。
写真の周辺部を見ても、像の流れもありません。
こちらを気にせず、横切る猫を撮影。
一瞬の出来事でしたが、しっかりと写し止める事ができました。
周辺部まできっちりと解像。それでいながら、猫の毛並みからは程よい柔らかさを感じ取ることができます。
暗く写っている椅子のシャドー部にも、しっかりと階調が残っています。
防水カメラならではのカット。
明暗差の大きい場面ですが、暗部の粘りが素晴らしく、しっかりと写真として成立しています。
防水機能を維持しつつ、コレだけの画質を担保しているRX0II。素晴らしいの一言です。
川にかかる橋に、立体感を感じます。
深みのある緑色も素敵ですよね。
本当に、細かい所までしっかりと解像しています。
この解像感。
もはや、言うまでもありません。
何気ない海の写真ですが、岩のゴツゴツ感が伝わります。
水の透明感の表現も、お手のものです。
雨に濡れた石畳のしっとり感も、しっかりと表現。
RX0IIなら雨の日でも、気を遣う必要はありません。
高感度ISO6400の作例。
多少のノイズはあるものの、色はしっかりと残っており、解像感も極端に損なわれる事はありません。
コレだけコンパクトでありながら、高感度も実用的。
RX0II、恐れ入ります。
RX0IIのスペック
RX0IIのスペックを見ていきましょう。
旧機種のRX0と比較しています。
RX0II | RX0 | |
---|---|---|
センサーサイズ | 1インチ | 1インチ |
有効画素数 | 1530万画素 | 1530万画素 |
レンズ | 24mm F4 | 24mm F4 |
内蔵フラッシュ | なし | なし |
ボディ内手ぶれ補正 | なし | なし |
自撮り | 180°チルト | |
タッチパネル | なし | なし |
スマホ連携 | あり | あり |
USB充電 | Micro USB | Micro USB |
RAW記録 | 対応 | 対応 |
瞳オートフォーカス | あり シャッター半押 | あり ボタン割当 |
低速限界設定 | あり | あり |
最短撮影距離 | 約20cm | 約50cm |
防水 | IPX8相当 | IPX8相当 |
防塵 | IP6X相当 | IP6X相当 |
耐衝撃 | 2m | 2m |
耐荷重 | 200kgf | 200kgf |
質量 (バッテリーSD含む) | 約132g | 約110g |
サイズ | 59.0×40.5×35.0mm | 59.0×40.5×29.8mm |
価格 | 約10.5万円 | 生産終了 |
センサーやレンズ、有効画素数等の基本的な部分は共通。
RX0IIでは、チルト液晶を搭載して自撮りに対応。
最短撮影距離も短くなり、全体的に使い勝手が向上しています。
サイズや質量ともに、少し増加しています。
RX0とRX0IIの違い
RX0とRX0IIとの違いについて、見ていきましょう。
そっくりな外観のカメラですが、使い人にとっては意外と重要な変更点もありますので、ぜひ確認を。
- RX0IIは液晶が可動式に進化|自撮り対応
- RX0IIは瞳オートフォーカスの使い勝手が向上
- RX0IIの方が被写体に寄れる
- RX0IIはワイヤレスリモコンに対応
- サイズはRX0が優位
RX0IIは液晶が可動式に進化|自撮り対応
RX0IIでは液晶が180°チルト(回転)する事により、自撮りに対応しました。
非常に嬉しいポイントです。
また、液晶が可動式になる事で、ハイアングルやローアングルでの撮影も可能。
撮影の幅が広がります。
RX0IIは瞳オートフォーカスの使い勝手が向上
RX0IIでは、瞳の検出精度と速度が向上。
また、シャッターボタンを半押しするだけで瞳を検出できるようになりました。
RX0にも瞳オートフォーカス機能はありましたが、ボタンに機能を割り当てなければ使用不可。
シャッターボタン半押しで機能が使えるため、使い勝手が大幅に向上しています。
RX0IIの方が被写体に寄れる
被写体に寄れなかった初代RX0。
RX0IIでは、その欠点を解消してきました。
最短撮影距離|50cm→20cm
RX0IIでは、20cmまで被写体に寄って撮影することができます。
初代RX0では50cmまでしか寄れなかったため、テーブルフォトを撮る際は、余計なものが多く写り込んでしまう欠点がありました。
RX0IIでは、20cmまで寄れるので、テーブルフォトも安心して撮ることができます。
地味ですが、重要な進化ポイントです!
RX0IIはワイヤレスリモコンに対応
RX0IIは、ソニー純正のワイヤレスリモコンに対応しました。
ワイヤレスリモコンは、スマホ連携よりも気軽にシャッターをきれるため大変便利。
記念写真を撮る時は便利。私は重宝しています。
サイズはRX0が優位
性能面はRX0IIが優位なものの、サイズだけは初代RX0に軍配があがります。
縦横のサイズは変わらず、奥行(厚み)だけが若干大きくなりました。
重さ|110g → 132g(22g増)
奥行|29.8mm → 35.0mm(5.2mm増)
最軽量を目指すなら、初代RX0の選択肢もアリね
RX0IIの外観
RX0IIの外観を見ていきましょう。
- RX0IIの外観|前、後、上
- RX0IIの外観|サイズ比較
上記の、順番で紹介します。
①RX0IIの外観|前、後、上
まずは、RX0IIの正面。
特徴的なボックス型のデザイン。
中央には、24mm F4のZEISS テッサー T*レンズを搭載しています。
前面にボタン類は一切ありません。
RX0IIの背面。
ボタンは、僅か6つ。
本当に、必要最低限のボタンしかありません。
十字ボタンが、右と下に配置されているので、独特の操作系になっています。
慣れるまでに、若干の時間が必要でしょう。
RX0IIの上面はシンプル。
電源ボタンとシャッターボタンのみ。
非常に分かりやすく、好感が持てます。
シンプルなので、押し間違えの心配はありません
背面の液晶はチルトに対応。
液晶が可動するので、ハイアングルやローアングルでの撮影に便利。
背面液晶を180°チルトさせた状態。
液晶を正面に向けることも可能であるため、自撮りも楽々です。
RX0IIは自撮り対応なので本当に嬉しい。
初代RX0は自撮りに対応していない所が、残念だよね。
②RX0IIの外観|サイズ比較
RX0IIがよく比較される、フイルム箱との写真。
RX0IIの方が、若干小さい事が分かります。
縦に並べてみました。
うーむ。
本当に小さいですね。
みんな大好きiPhoneとの比較。
iPhoneの中でもコンパクトな、iPhone 13 miniを選択。
写真はスマホでいいや。とは言わせないサイズ感です。
ソニーのRX100シリーズの最新機種である、RX100m7と比較。
RX0IIの圧倒的な小ささが分かるでしょう。
RX0IIの画質は非常に優秀なので、ズームが不要であれば、RX0IIの選択肢もありです。
防塵・防水・耐衝撃性能を持つ、オリンパス(OM SYSTEM)のTG-6と比較。
RX0IIの小ささが際立ちます。
RX0IIはズームこそできないものの、画質ではTG-6よりも優秀です。
RX0IIの良かった所(メリット)
RX0IIを使っていて良かったことは、以下の6点。
- 超コンパクト
- 防水・耐衝撃に対応
- 意外と優れた画質
- 瞳オートフォーカスも搭載|充実した基本機能
- 被写体への威圧感が皆無
- 話題になる
超コンパクト
本当に小さい。
コレに尽きます。
単1電池と同じと言っても過言ではありません(過言です)。
コンパクトなiPhone 13 miniと比較しても、このサイズ感。
とにかく超コンパクトです。
質量も、たったの132g(micro SDカード、バッテリー込)。
RX0IIの小型軽量ボディは、カメラを持ち出すハードルを確実に下げてくれます。
バッグの隅っこにも入れられるサイズ感がgood!
防水・耐衝撃に対応
RX0IIは防水・耐衝撃に対応。
なんちゃって防水機能ではなく、歴とした規格に基づいたもの。
防水機能はIPX8相当、防塵はIPX6相当、耐衝撃は2mとなっています。
海にプールに大活躍です。
もうすぐ丸5年経ちますが、今まで故障はありません。
意外といい画質
RX0IIは24mm(35mm換算)の広角レンズを搭載。
このレンズの写りが、とにかく素晴らしいの一言。
画像の周辺部に至るまで、しっかり描写。
写真の中心は言うまでもありません。
このサイズに、よく詰め込んだものだと感心します。
手に包み込めるサイズでありながら、この画質。
RX0II、侮れません。
写真の周辺画質は、RX100m7をF4に絞り込んだ時よりも、RX0IIの方が優秀だよ!
瞳オートフォーカスも搭載|充実した基本機能
コンパクトなRX0IIですが、基本性能はしっかりと確保。
特に、シャッターボタン半押しで瞳にピントを合わせてくれる瞳オートフォーカスは、非常に便利な機能です。
ピント精度もバッチリなので、積極的に使っていけます。
ピントはカメラ任せでもOKです。
ソニーの高画質コンパクトカメラ、RXシリーズを名乗っているだけのことはあり、他にも様々な機能が充実しています。
- 瞳オートフォーカス搭載
- 180°チルトにより、自撮りにも対応
- ISOオート時のシャッタースピード低速限界設定が可能
- ワイヤレスリモコンに対応
- RAW対応
特にISOオート時のシャッタースピード低速限界設定ができるのは嬉しいポイント。
RX0IIは手ぶれ補正を搭載していないため、この機能があるのはありがたい。
被写体への威圧感が皆無
RX0IIは、非常にコンパクト。
被写体への威圧感は皆無です。
そのため、被写体の自然な表情を切り取る事ができます。
大きなカメラを向けられると、人は緊張します。
カメラが小さいほど、撮影時の緊張感はなくなる。
RX0IIなら、被写体へ威圧感を与える事なく、自然な表情の撮影が可能です。
話題になる
RX0IIの特徴的なフォルムは、必ずと言ってよい程、話題になります。
立方体がとてもキュートなカメラ。
撮影される時はもちろんの事、人に渡して撮ってもらう時にも話題になる。
カメラの本質とは関係ありませんが、撮る、撮られる事でコミュニケーションが生まれる。
RX0IIは、場を和ませる能力も持ち合わせているのです。
私は愛着をもって「オモチャ」と読んでいるよ
RX0IIの気になるポイント(デメリット)
気に入って使っているRX0IIですが、気になるポイントもありましたので、3点紹介します。
バッテリー持ちが悪い
RX0IIは、バッテリーの持ちが良くありません。
RX100シリーズと比較しても、体感2/3程度しか持ちません。
(スペック上の撮影枚数はRX100m7と大差ありませんが、体感としては少なく感じます)
参考:RX100m7 260枚(液晶モニター使用時)、RX0II 240枚
予備バッテリーは必須と言っても良いでしょう。
予備バッテリーは必ず購入しておきましょう。
バッテリーと充電器がセットになった、こちらの商品がオススメです。
手ぶれ補正がない
RX0IIには、光学式の手ぶれ補正がありません。
そのため、手ぶれには気をつけて写真を撮る必要があります。
とは言っても、広角24mm(35mm換算)であるため、手ぶれは比較的目立ちにくい。
手ぶれ補正がない分は、シャッタースピードを上げて対応しましょう。
RX0IIは、ISOオート時の低速限界設定機能もしっかり搭載しているので、活用していきましょう。
ちなみに、動画撮影では電子手ぶれ補正の機能を使うことで、手ぶれを抑えた動画撮影が可能です。
手ぶれ補正があれば、もっと気軽に撮れるのにね。
手ぶれ補正を搭載すると、バッテリーが更に持たなくなるので、それを考えると「なし」の仕様でよかったかも。
ボタンが小さい
RX0IIは素体が小さい分、ボタン類も小さくなっています。
ハイエンドコンパクトのRXシリーズとして、世に送り出されたRX0II。
当然、色々な設定が可能なのですが、ボタン類が小さいため、操作性が犠牲になっています。
撮影時に素早く設定を変更! とはいきません。
基本的には、撮影前にセッティングを終わらせておき、撮影時はシャッターボタンを押すだけ。
このような使い方が、RX0IIには向いています。
電源ボタンとシャッターボタンだけは大きいよ!
写真を撮るだけなら問題なさそうだね
RX0IIがオススメな人
RX0IIは、超コンパクトかつ高画質なカメラですが、出来ないことも多い。
万人にオススメとはいきませんが、以下のような人には超オススメです。
- 高画質な防水カメラが欲しい人
- 超コンパクトなカメラが欲しい人
- 超コンパクトカメラをラフに使いたい人
一言で言うと
RX0IIは、高画質で超コンパクトな耐衝撃・防水カメラが欲しい人にオススメです。
一緒に買うと便利なもの
RX0IIと、一緒に購入すると便利なものを紹介しておきます。
- micro SDカード|必須
- 液晶保護フィルム|ほぼ必須
- 予備バッテリー|ほぼ必須
①micro SDカード|必須
RX0IIの記録メディアは、micro SDカード。
SDカードには対応していないので、注意!
また、UHS-IIには非対応となっているので、micro SDのUHS-Iタイプを購入しましょう。
(UHS-IIのSDカードも使えますが、UHS-I相当の速度での動作になります)
オススメのmicro SDカードを紹介しておきます。
毎月のAmazonセールで安くなる事が多いため、セールの時に購入するとお得です。
Nextorage | |
---|---|
SDカードタイプ | UHS-I |
商品名 | NM1A128/GHAE SYM |
速度 | 読込:100MB/s 書込:80MB/s |
容量 | 128GB |
価格 | 2,330円 |
②液晶保護フィルム|ほぼ必須
液晶の保護に必要な、保護フィルム。
今回は、PDA工房の保護フィルムを選択しました。
PDA工房の保護フィルムは、ボタン部の周辺まで保護してくれるのでありがたい。
RX0IIがいくら頑丈とは言っても、液晶くらいは保護しておきたい。
ラフに扱いたいなら、液晶保護フィルムは必須です。
③予備バッテリー|ほぼ必須
RX0IIは、バッテリーの持ちがよくありません。
予備バッテリーを用意することで、RX0IIの弱点をカバーしましょう。
予備バッテリーと充電器がセットになったタイプがオススメ。
私も愛用しているよ!
まとめ
RX0IIは、超コンパクト、高画質、タフボディと三拍子揃った防水カメラです。
ズームができないなどの制限もありますが、それを上回る魅力が、RX0IIには詰まっています。
防水カメラとして、超身軽なカメラとして、RX0IIおひとつ手元にいかがでしょうか。
- 超コンパクト
- 防水・耐衝撃のタフカメラ
- 優れた画質
- 充実した基本機能(瞳オートフォーカスも搭載)
- 被写体への威圧感がない
- 可愛い外観が話題性を生む(撮る時も、撮られる時も話題になる)
- バッテリー持ちが悪い
- 手ぶれ補正がない
- ボタンが小さい
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